現実の見え方は自分しだい

2019年05月09日

 いらっしゃいませ。

本日は「現実の見え方は自分しだい」というテーマでお送りいたします。

「なに今更当たり前なことを言っているのか」と感じられた方もいらっしゃるのではないかと思います。

しかしながら、この当たり前なことを解っていない方が案外多いのです。

あなたが解っている側の人であったとしても、出会う人達が解っていない側の人であれば、人間関係で悩みが生じてきますので、おさらいの意味も込めて読み進めていただければと思います。

「頭ではわかっているんだけど」

あなたはこんなセリフを聞いたことがないでしょうか。

「友人が勤め先や年収を自慢してくるんだよね。昔から悪気無く自慢する子だからなんの悪意も無いのは頭ではわかっているんだけど、なんかムカつくんだよね」

「頭ではわかっているんだけど」

このセリフは「相手が理性では片付けられない何かを刺激されている」と判断する材料となります。

その「何か」というのは一言でいうと「古傷」です。

古傷うずきモード

古傷とはなんでしょうか。

それは主に「生育過程でできた心の傷」です。

癒し方が解らないまま大人になったために、その傷ができた際に感じた気持ちと同質の気持ちになったときに、この「古傷うずきモード」が発動するのです。

あなたは今までの人生の中で「そんなに怒ること?」「そんなに悲しむこと?」「何がそんなに気になるの?」と思ったり、または誰かから言われたことはないでしょうか。

この違いというのは、一人一人が持つ古傷が異なるためなのです。

ですから他人が理解できないことで怒り狂っていたり嘆き悲しんでいるのを見たときは、その人の古傷を探る方が接し方のヒントを得られます。

また、あなた自身が物事への見方に強い癖が有ると感じて苦しんでいる場合も同様です。

自分自身の古傷を探ると根本の原因を消し去ることができるのです。

では、どうすれば古傷を特定してそれを消し去り、楽に生きていけるのでしょうか。

何に傷ついてきたのかを探る方法

まず、今の自分が強くネガティブな感情を抱く場面をいくつか書き出してください。

例:収入や勤め先の自慢をしてくる友人に腹が立つ

次にそのネガティブな感情について「何故それが嫌なのか」と、自分自身へ質問してみてください。

例:優位に立とうとしてくる姿勢を見ていると、自分のことを小さく見られているようで腹が立つ

このように、いくつかのネガティブなシーンを書き出し、同じ作業をしてみてください。

そうすると、あることに気づくはずです。

シーンは違えどネガティブ感情には共通点が有る

そうです。

全く異なるシーンなのにも関わらず、共通のワードが出てきてはいないでしょうか。

そこに気づけたらもうすぐです。

上記の作業を「子供時代に同じような感情を抱いたシーン」でも行ってみてください。

子供時代の方がより純粋で荒削りな感情が出てくるのではないかと思います。

例:友達が新しく買ってもらったおもちゃを自慢してくると腹が立った

自分に問いかけます。「それは何故?」

例:私の親はおもちゃを買ってくれなかったから、友達の自慢を聞くと「私は親にとって喜ばせてあげたいと思う対象ではない、ちっぽけな存在と言われているように感じたから」

このように、この作業を繰り返すことで自分の心の中に深く根をはっているものがなんなのか解ります。

この例で言うと、この「私」の古傷は「親の中で自分が小さな存在なのだろう」という、一種の悲しみやさみしさだったわけです。

自慢してくる友人に腹を立てていたわけではなく、本当は親への感情が根っこに有ったわけですね。

古傷の根は意外なものだったりする

この作業を行うときは、必ず紙に書き出してください。

自分でも思ってもみなかったような本音と出会えます。

では次に、どうすればこの古傷を消し去ることができるのでしょうか。

現実の見え方を変える方法

まず、自分自身の人生のタイトルを書き換える作業に入ります。

この例で言うと「ちっぽけな存在と親に思われている自分」という人生のタイトルを書き換えるのです。

そのためにはいったん、人生のタイトルを真っ白にする必要が有ります。

「親の中で自分が小さな存在なのだろう」というのは当時の自分が感じていた主観なのであって、真実は解らないということを認めるのです。

親の愛情に恵まれなかったと感じている人の中には「いやいや私の親は本当に子供を愛していなかったんですよ」と言いたくなる人も居るかもしれませんが、子供が欲しかった愛情の形と、親が親なりに注いだ(つもり)の愛情の形が異なっていることは非常に多いのです。

何故かというと、愛について学んでいない人が多いからです。

本当に全く愛されていなかったのかもしれませんが、確かめる術は無いのです。

「真実は解らないのだ」ということをまずは認めてください。

ここで人によっては「自分を苦しめていたのは自分だと思えというのか」と、行き場の無い虚しさや怒りを感じてしまう人もいるかもしれません。

ですが、昔の自分を責めないでください。

過去にどう感じていたってそれは構わないのです。

今書き換えることができるのですから。

そしてこの作業を行い古傷と向き合い受け入れた自分を誇りに思ってください。

そしてこれからは、同じ感情を抱くたびに、根っこについて思い出してください。

例:「腹が立っているわけじゃなく、私はさみしかったのだ。今その感情が刺激されているだけ」

この姿勢が、現実の見方を変えていく助けになるのです。

まとめ

現実の見え方が人により異なる理由は、「心の古傷」が人により全く違うから。

それは特定して消し去ることができる。

古傷を消してあげられれば、現実を曲解して苦しむ場面はグッと減ります。

人生のタイトルは一度真っ白にし、後から書き換えられます。

あなたは今、手に入れたのです。

現実の見え方を自在に変える方法を。


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