褒め言葉の注意点

2019年06月06日

 いらっしゃいませ。

突然ですが、最近人を褒めていますか?そして、褒められていますか?

褒める事と褒められる事は時に難しいと感じる事が有ります。

あなたは誰かから褒められて「悪気は無いのだろうけどモヤモヤした」というご経験や、逆に、褒めたつもりがおかしな空気になってしまった経験は無いでしょうか?

本日は「こんな褒め方は褒めているつもりで逆効果」

「周りで聞いている人を傷つける褒め方」について、少しお話ししてみたいと思います。

褒めた事にならない褒め言葉

まず、大前提として、褒めるという行為はとても素敵な事です。

あなたと上手くやっていきたいのよ、仲良くしたいんだよ、たまらず口にしてしまう位良いところが有ると教えたいんだよ、そんな思い遣りや優しさで生まれてくるのが褒め言葉です。

本来であれば愛情の塊でしかない筈の褒め言葉。

しかし、この世に放たれ他人の耳にたどり着く時、それは意図しない受け取り方をされてしまう事も有ります。

ケース①

時間差悪口になっている

「痩せた!?綺麗になったね!前は正直太ってたもんねぇ」

「最近明るくなったよね!表情がとても明るくて素敵よ!最初は感じが悪くて苦手だったもん」

言った側は「今のその人を褒めているのに何が問題なの?」と感じるかもしれませんが、人間誰しも昔と今が地続きになっているのです。

他人から見たら「以前のその人」はもう存在しないような感覚が有るかもしれませんが、当人の中ではそうでは有りません。

ずっと同じ人間なのです。

ですから過去を否定するような発言は慎みましょう。

時間差で悪口を言っているだけになってしまいます。

ケース②

反対の人を貶す

「××さんって不細工なのにモテているって勘違いしているよね。あなたは相当美人だから本当にモテるでしょ?」

「太っているのを気にしている?どこが太っているの!?痩せすぎより良いじゃん!痩せすぎていたら魅力が無いよ!」

え?何が問題なの?と感じたでしょうか?

このセリフはつまり「私の好みで居る間は褒めるけど、そうじゃなくなれば悪口の対象だよ」と言っているようなものです。

発言者にそのようなつもりは無いかもしれませんが、褒める際に別の誰かを悪く言っている時点で結果的にそうなっているのは事実です。

そしてもう一つ。

「この場合褒めた側の好みだったから褒められる側になったけど、逆に私を悪口の対象にする人も居るのだろうな」と感じさせます。

ですからこの手の褒め方は、言われた側は何か引っかかるものが残るのです。

もしもあなたが上記どちらかに当てはまるような褒め方をしているのであれば、やめた方が賢明でしょう。

あなたの心象を悪くせず、相手に嫌な想いもさせずに褒めたいのであれば、ただ真っ直ぐに褒め言葉だけを伝えれば良いのです。

その場に居ない人を褒める場合に気を付ける事

時としてその場に居ない人を褒める事も有りますよね。

その場合、目の前の人が自信を持っている事や気にしている事を刺激しない内容にとどめるのが無難です。

例えば、とても美意識が高くいつも美しくしている女性が居るとします。

この人が美について相当こだわりが有り意識も高く持っている事を知っているとします。

そこで、その場に居ない別の女性の外見を褒める事は余り得策とは思えません。

他人は他人、私は私と思えている人であれば何も思わないでしょうが、世の中そんな人ばかりでは有りません。

自分がこだわっている事や自信を持っている部分について、その場に居ない他の人が褒められるのが嫌な人も居ます。

または仕事が出来ないと悩んでいる人の前でその人の同期を褒めるのも良い考えとは思えません。

「そんな事いちいち気にしていられないよ」と感じるでしょうか。

その通りです。

これは気にする方の問題ですから、あなたがそこまで気を遣う事は有りません。

しかし、このように「人が褒められていると自分が貶されたように感じる」という傾向が強い人は恨みの感情も強く持ちやすいので、逆恨みしてあなたが攻撃の対象になる事も有ります。

実践するかしないかは完全に自由なのですが、要らぬ火の粉を回避する為に知っておいて損はないでしょう。

褒めたのに否定されたら

では次に、自分が心から、本心で褒めたのにも関わらず、それを否定された場合のお話です。

これは誰もが経験した事が有るのではないでしょうか。

「あなたって本当に肌が綺麗ね!」

「いやいや全然・・・」

「本当に頑張っていて凄いよね!」

「全然全然!!!」

あなたもこのように、褒められたのに否定した経験が有るのではないでしょうか。

「謙遜でしょ?」と感じる人が多いのではないかと思いますが、実はもう一つの可能性が有ります。

それは「その人の中で褒めるに値するレベルに達していると感じていない」という事です。

例えば「あなたって本当に肌が綺麗ね!」と褒めたとします。

この褒め言葉を口にした人は、シミやしわが気になっており、目の前の人の透明感の有る、シミもしわも無い肌を心の底から美しいと思ったとします。

しかし、この言われた側の人は、中学生の頃から紫外線予防を徹底してきており、ずっとシミともしわとも無縁な透明感の有る美しい肌でしたが、最近赤みを帯びた小さな吹き出物が頬に出現。

ファンデーションでカバー出来る程度のものでしたが、通常の肌の状態が非常に良いこの人にとっては、吹き出物が出来るというのは異常事態。

そこにきての褒め言葉だったので、「今は不調で全く美しくないの」と、本心から思い、否定をしてしまったのです。

「本当に頑張っていて凄いよね!」も同様です。

言った側は本心ですが、言われた側は「まだ頑張りが足りない」「成果を出せていない」と感じ、否定をしてしまったのです。

このように、褒められた側が「今のこのレベルでは褒められるに値しない」と本気で思っている場合が有るのです。

では、この場合どう返せば良いのでしょうか。

「多分あなたにとっての通常の状態ってかなりのハイレベルなんだよね。私も見習う!」と言って後は深堀りはやめましょう。

褒められてモヤモヤしたら

では逆に、自分が褒められてモヤモヤした場合はどう考えれば良いのでしょうか。

褒められてモヤモヤする理由は様々です。

悪意を向けられているのであればともかく、そうではない場合、反論しようにも出来ません。

そのような時は、自分にこう言ってみて下さい。

「いいよいいよ。心の中でどう感じても。ただ、褒めようと思ったという好意に対してだけ、お礼を言おう」

ポイントは、喜べない自分を責めたり、喜ばなければと思わなくても良いという事です。

よく「ありがとうと言ったら褒め言葉の内容を認めているみたいで勘違い人間だと思われそう」という意見を聞きます。

これは相手の事を考えるに至っていないなと感じます。

相手が本心から褒めてくれているのか、社交辞令かなんて事は解らないのです。

解っている事は一つ。

わざわざ好意的なセリフを自分の為に口から発してくれたのだという事です。

その心遣いに対してのお礼だと考えれば、気が楽ではないでしょうか。

厚意はやっぱり素敵

人に何かを言うという事はプレゼントと同じです。

褒め言葉はプレゼントですから、それを人に沢山あげようとする事はとても素敵な事です。

曲解されたり、逆に傷つけてしまう事が有ってはせっかくプレゼントをあげようとしたあなたにとっても不本意でしょう。

ほんの少しの意識で、相手が真っ直ぐ受け取ってくれやすくなるかもしれません。

その心遣いが素敵であるという事実は変わらないのです。

そして人からそのプレゼントが贈られてきたら、茶化したり卑下したりせず、ただただその厚意にお礼を言って受け取れば良いだけなのです。

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